何かを学ぶ時に手にしていたものは、参考書ではなく雑誌でした。
多い時には月に10冊程購入し、書店さんには申し訳ないですが、立ち読みも沢山してきました。
大学時代に少し無理をして購入したフィルムカメラやデジタル一眼の扱い方、
撮影した写真の現像やデータ処理、加工の方法もほぼ雑誌(大学でも学びはしましたが)で学びました。

なぜ、こんなに雑誌が好きなんだろう?と思い返したときに、
中学校時代、たまたま手にした英国コッツウォルズ特集の誌面の綺麗さに感動したことが始まりだったなと気付きます。
その頃は知識も無いので、写真の綺麗さ、文章の読みやすさだけに着目していましたが、
誌面に引き寄せられた感覚は未だに忘れないものだなと感動します。
大学に上がる頃には、段組やフォント、文章間隔、特集との連動性、編集やライターなど、
雑誌の全てに目を通して、自分の中での好き嫌いを分けて読みたいモノを手にしていました。

出版社に入社して広告営業職に就いてからは、業界柄勤務時間はあって無いようなもので、
深夜早朝お構いなしに働いていました。
それでも辞めたいと思ったことは一度もなく、
どうしたらもっと良い提案ができるのか、人を惹きつける原稿が書けるのか、
写真の配置や割り付け(誌面の掲載位置)をどうしようかなど、常に色々と考えていました。
慌ただしい1ヶ月が終わると雑誌が完成します。
書店で手に取り、自分の名前がクレジットに入っているのを見ることが何よりも楽しみで、
また次の月へのモチベーションに変わりました。

今は、Webや映像、デザインの仕事がメインになるので、
自分の名前がクレジットに入ることはありません。
それでも、自分の中で納得のできるものをクライアントさんに納品できたときには、
やっぱり雑誌と同じように感動するものです。
Webは常に動いているものなので、雑誌のように100点の状態で納品できることは少ないかもしれません。
しかし、雑誌と違い、気になる部分は修正をかけていくことができるものです。
クライアントさんの想う形に、そして、しっかりと効果の出るモノに、
寄り添いながら力を注いでいきたいと思います。

まとまりが無いのですが、
学生時代から社会人になるまで、
雑誌に向き合ってきてよかったなと。
紙は斜陽産業と言われていますが、
また一人、どこかで雑誌に引き寄せられる人が居たら良いなと思います。

Miyazaki

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