雑誌というもの
雑誌というものは、5感をフルに活用するものだと思う。
目で文字や写真を追い、
耳でページを捲る音を聞き、
手で紙の質を感じ、
鼻で紙の匂いを楽しみ、
そして、雑誌そのものを味わい堪能する。
加えて、そこに一つの感を足すとすれば、
脳への新しい「想像」という感覚の付与かと思う。
文章というもの
Web時代に入り、情報に溢れ、人が文字に触れる機会は多くなったが、
個人的には、”文章”という表現が、これとともに減少しているように思う。
Webは、公開した後に文字の書き直しがあっという間にできる。
考え抜いて、その時にまとまった考えも、
後で浮かんだ考えに一瞬で上書き変更ができてしまう。
文章とは本来、感情や思想を文で表現することにある。
後で簡単に変えられてしまう文に、はたして思想があるのだろうか。
写真というもの
写真の起源は、1826年のフランスで8時間かけて一枚の写真を撮影したことに始まり、
近年に至るまで、写真はフィルムで撮影し、デジタル化するまでは消して撮り直すなんてことができなかった。
だからこそ、レンズや絞り、露出、開放スピードなどを掛け合わせ、一枚を最高の形にするために、
その場その場の一瞬の判断の中でカメラマンは生きていた。
大学時代に私が写真学を専攻していたときには既にデジタルが主流だったが、
教授に言われた「後で直せば良いと思って撮る写真は、決して良い写真ではない」
という言葉が今なお私の中で大切な言葉として残っている。
そして、写真が上手くなりたいと言った私に、1日1,000枚考えて撮りなさい。
というノルマを与えてくれたその教授に、私はとても感謝している。
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出版社を経て、Webを生業にしている今、
その時その時で最高のものを生み出せるように、
これからも頑張っていきたいと思う。
HaM合同会社 Miyazaki